▼概要 "ネガティブエミッション技術:ブルーカーボンについて解説します。

▼目次 質問内容

①「ブルーカーボン」って何?0:00

②マングローブや藻場(もば)は、以前からあったのにブルーカーボンはどうして注目されているの?1:38

③ブルーカーボンでCO2を吸収・貯留する仕組みを詳しく教えて"2:40

▼出演者の経歴

大阪大学 理学部物理学科卒、同大学大学院工学研究科 修士課程修了後 エネルギー系の商社(東証プライム市場)で、省エネ・創エネ提案、新規事業立上、営業企画運営、営業管理、設計、施工管理を6年間の在職中に実践した。 2015年ビジネスコンサルタントとして、SMCを設立し、多くの企業の脱炭素経営支援を行っている。 九州経済産業局 カーボンニュートラルアクセラレーションプログラム 専門アドバイザー、中小機構カーボンニュートラルアドバイザーを歴任し、脱炭素GXパートナーをサービスとして展開している。

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▼脱炭素GXパートナーとは  脱炭素GXパートナーは、企業のCO2排出量の計算と可視化を支援するサービスです。このプラットフォームを利用することで、企業は自身の直接排出量(Scope 1)、間接排出量(Scope 2)、およびバリューチェーン全体の排出量(Scope 3)を把握し、分析することができます。GXパートナーは、CO2削減施策の導入サポートを提供し、企業が脱炭素社会への移行を実現するための全面的なサポートを行います。詳細については、GXパートナーのウェブサイトをご覧ください。

▼脱炭素GXパートナー公式HP https://co2-scope.com/# #GXとは #中小企業 #脱炭素 #カーボンニュートラル #カーボンクレジット #グリーントランスフォーメーション

インタビュアー:

本日はネガティブエミッション技術シリーズです 今回は最近聞くことが増えてきたブルーカーボンについて 教えていただけますか?

中谷さん:

ブルーカーボンの概要ですけれども海洋生物の光合成によって大気中から 海中へ吸収されたCO2由来の炭素のことで2009年に国連環境計画の 報告書で初めて定義されました。 従来は生物の作用で吸収、貯留されたものをすべてグリーンカーボン というふうに呼んでましたが現在はCO2の陸域生物由来ですが まあ陸地ですね。にいる生物で吸収されたものをグリーンカーボン 海洋生物由来のCO2についてはブルーカーボンというふうに呼ぶようになっています。ブルーカーボンの最大の吸収源は沿岸浅海域の広がるマングローブ林奄美大島とか多分有名ですけどとかあと塩性湿地まあこれは九州であれば有明の沿岸とかえっと干潟ですねとかそういった地域とか 海草藻場海洋植物の光合成で吸収された炭素の一部は海底に沈殿して 貯留されます。面積は海洋全体のわずか0.5パーセント以下に過ぎないんですが貯留する炭素の量は海洋全体が年間に貯留する量の8割近く にものぼりものすごい量です未知の部分が多く残され近年盛んに研究 や測定がされているような状態になっています。

インタビュアー:

はい!ありがとうございます マングローブや藻場っていうのはまあ以前からまあ、あったように思うんですけどもブルーカーボンはそのどうして今注目されているんですか?

中谷さん:

ブルーカーボンは温室効果ガスの増加を緩和する上で非常に重要な 役割を果たしているというのは近年わかってきているからです。 またさらに近年急速に消失しているという問題が発生しています 国連の報告書によると消失率は熱帯雨林の四倍以上に達すると試算されて 減少防止策を講じない場合には今後二十年以内に失われてしまうというふうに言われています。 国連がその重要性を訴えたことがきっかけで注目度が高まっています。 CO2除去技術としてのブルーカーボンは注目されていて CO2の排出抑制だけでなく大気中のCO2を除去し貯留するネガティブエミッション技術前回とか前々回とかも話はポロポロ出ていると思いますが そういった技術として必要性が高まっていました。 藻場とか湿地などの保全拡大によってCO2の吸収貯留量の増加が見込めることからブルーカーボンは非常に注目されています。

インタビュアー:

注目されている理由が理解できました。ありがとうございます 次にですね。ブルーカーボンでCO2を吸収貯留する仕組みを少し 詳しく教えてください。

中谷さん:

ブルーカーボン生態系の主なものは先ほど申し上げた通りマングローブ林とか塩性湿地はこれは干潟とかですねそういったところになります。 あと海草藻場マングローブ林は熱帯などの沿岸地域で見られる森林で 葉が大気中に出ているため大気中のCO2を直接吸収します。 日本で言うと奄美大島とかではマングローブ林はカヤックでの見学とかができると思います。塩性湿地に関しては潮の満ち引きで海水が侵入する場所で沿岸部や干潟などの地域が該当し群生する植物が光合成を行いCO2を 吸収します。よくあの有明の干潟なんかがわかりやすいと思います。 海草藻場はアマモなどの海草類が群生する地域や昆布などが群生するような岩場などの海域でこれらの海藻が行う光合成で海中のCO2を吸収することができます。日本人はまあ福岡でも結構そういったところが注目され ていますし昆布で有名な北海道の利尻島とか礼文島とかこの辺りも該当するのかなというふうに思います。貯留の仕組みですが海中のCO2が減少した分だけ大気中のCO2が海中に吸収されます。これはまあ、あの先日あったネガティブエモーション技術にもつながる部分があります。

インタビュアー:

枯れた藻などの有機物に関しては海底の泥などに堆積していって 泥の中は無酸素状態となっているためバクテリアが繁殖することができずにバクテリアで分解されることがないのでCO2を発生することがなく 海底に堆積した有機炭素は数千年の時間のスケールで貯留されることになります。といった形で非常に注目されているCO2を吸収、貯留する仕組み もよくわかりました 本日もありがとうございました どうもありがとうございます.