▼概要
ネガティブエミッション技術:BECCS(bio-energy with carbon capture and storage)について解説
▼目次
質問内容
00:46~ ①BECCSの概要について教えて
02:02~ ②BECCSの実用化の状況について教えて
03:12~ ③BECCSの課題や今後について教えて
▼出演者の経歴
大阪大学 理学部物理学科卒、同大学大学院工学研究科 修士課程修了後
エネルギー系の商社(東証プライム市場)で、省エネ・創エネ提案、新規事業立上、営業企画運営、営業管理、設計、施工管理を6年間の在職中に実践した。
2015年ビジネスコンサルタントとして、SMCを設立し、多くの企業の脱炭素経営支援を行っている。
九州経済産業局 カーボンニュートラルアクセラレーションプログラム 専門アドバイザー、中小機構カーボンニュートラルアドバイザーを歴任し、脱炭素GXパートナーをサービスとして展開している。
Facebook 中谷豪太
===
▼脱炭素GXパートナーとは
脱炭素GXパートナーは、企業のCO2排出量の計算と可視化を支援するサービスです。このプラットフォームを利用することで、企業は自身の直接排出量(Scope 1)、間接排出量(Scope 2)、およびバリューチェーン全体の排出量(Scope 3)を把握し、分析することができます。GXパートナーは、CO2削減施策の導入サポートを提供し、企業が脱炭素社会への移行を実現するための全面的なサポートを行います。詳細については、GXパートナーのウェブサイトをご覧ください。
▼脱炭素GXパートナー公式HP https://co2-scope.com/#
#GXとは
#中小企業
#脱炭素
#カーボンニュートラル
#カーボンクレジット
#グリーントランスフォーメーション
【トーク内容】
≪インタビュアー≫
皆さん、こんにちは!
脱炭素GXチャンネルへようこそ!
本日は、合同会社GINの代表の
中谷さんにお越しいただいています
よろしくお願いします、中谷さん
≪中谷氏≫
はい、よろしくお願いします
≪インタビュアー≫
まずは、合同会社GINについて
少し教えていただけますか?
≪中谷氏≫
はい、もちろんです
合同会社GINは、CO2排出量の計算や
可視化をサポートする
『GXパートナー』というサービスを提供しています
また、スタートアップ支援や知財の事業化
資金調達、M&A、そして産学連携といった
幅広い事業を展開しています
≪インタビュアー≫
はい、ありがとうございます
それでは、 今日のメインテーマである
「BECCS」について教えてください
≪中谷氏≫
はい、解説用のスライドを用意しておりますので
よろしくお願いします
はい、ありがとうございます
BECCSは
「Bioenergy with Carbon Capture and Storage」の略で
日本語では
『バイオエネルギーと炭素回収・貯留技術』
の組み合わせを指します
具体的には
バイオマスを燃焼して発電を行い
その際に排出されるCO2を分離・貯留する技術です
これにより、実質的に
CO2排出量をゼロ以下にすることが可能です
≪インタビュアー≫
バイオマスとCO2の
回収・貯留がポイントなんですね
≪中谷氏≫
そうです
バイオマスは成長する過程でCO2を吸収しますので
そのバイオマスを燃焼して発電を行う際に
発生するCO2を大気中に放出せずに回収し
地中に貯留することで
結果的に
大気中のCO2濃度を下げることが可能になります
これがBECCSの核心的な考え方です
また、CO2を地下に貯留することで
植林と異なり
干ばつ、森林火災や
病虫害の影響を受けずに
CO2を貯留することができ
永続性が高いとされています
≪インタビュアー≫
なるほど、バイオマスがCO2を吸収しているからこそ
発電と組み合わせることで
カーボンネガティブを目指せるということですね
この技術は、世界ではどのように実用化されているんですか?
≪中谷氏≫
はい、次のスライドをお願いします
ありがとうございます
世界ではすでにいくつかのプラントが稼働しており
例えば、米国のイリノイ州では
100万トンのCO2を回収するプラントが稼働中です
また、2027年には英国で
年800万トンのCO2回収能力・貯留規模をもつ
BECCSプラントを
運転する予定になっています
国内ではどうですか?
国内では、福岡県大牟田市の三川発電所で
2020年から年18万トンのCO2を
回収する設備が稼働しています
発電所から1日に排出されるCO2の50%に当たる
500トン以上を分離・回収できます
この実証運転で安定して分離・回収できることが
技術的に確立されれば
発電所や工場への設備開発などに取り組み
2030年の実用化を目指しています
また、回収したCO2を
化成品などに有効活用することや
海底800メートルの地下に
貯留する方策なども検討されています
≪インタビュアー≫
国内でも実用化に向けて実証運転が進んでいるんですね
BECCSについての課題っていうのは、どういうものがありますか?
≪中谷氏≫
はい、次のスライドをお願いします
CO2の除去コストが高いことや
プラントの建設場所や貯留場所の確保が課題です
また、バイオマス資源の供給と
食糧生産が競合する可能性もあります
BECCSに耕地・永年作物栽培地の
25~46%が必要になるという推計があり
食料の安定供給、農村の生活
生物多様性の保護などに
悪影響を与えずに
BECCSを進めるためには
社会的な合意形成が不可欠というふうになっています
そのため、今後は
バイオマスによりエネルギーを生産するのではなく
大気からCO2を除去することに
主眼をおく考え方もでてきています
CO2除去に特化した
新たな研究開発の例としては
生物資源を原材料とし
生物の活性化や
環境の改善に効果のある
バイオ炭によるCO2貯蔵や
バイオマスを熱分解によって
液化したバイオリキッドを
地中に注入する研究があげられます
≪インタビュアー≫
なるほど
技術的にはまだ乗り越えるべきハードルがあるんですね
では最後に、GINのサービスについて
少し教えていただけますか?
≪中谷氏≫
もちろんです
先ほど紹介した『GXパートナー』では
CO2排出量の可視化や計算をサポートしています
また、他にも様々な支援を行っていますので
ぜひ、ご利用ください!
≪インタビュアー≫
ありがとうございます
最後に視聴者の皆さんに一言お願いします
≪中谷氏≫
今日の内容が
少しでも皆さんのお役に立てれば嬉しいです
引き続き、脱炭素に向けた取り組みを
一緒に進めていきましょう!
≪インタビュアー≫
ありがとうございます
今日の解説が役立ったと思ったら
ぜひ『いいね』と『チャンネル登録』を
お願い致します
中谷さん、ありがとうございました
≪中谷氏≫
はい、どうもありがとうございました